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タッチングによる看護ケアの効果

看護師が身につけたいスキルとして、非言語コミュニケーションの中でも特にタッチングが注目されています。患者が苦しんでいる部分をさすったり、手を当ててあげることで不安を緩和し、信頼関係を築く方法です。

もちろん、ただ触れればよいわけではなく、相手の気持ちに寄り添いながらタッチングすることが重要です。適当に触れるだけではあまり信用してもらえず、タッチする文化のない日本においてはなおさらでしょう。

タッチングを生かした看護ケアを行う場合、そこに至るまでのケアも重要になります。たとえば、相手の目を見て話すことや、ベッドに寝込んでいる場合は姿勢を屈めて視線を落とすといった工夫が必要です。

このようなコミュニケーションによって患者が安心感を抱くということが、なによりも大きな意味を持ちます。病気を抱えた入院患者は、不安な状態で夜を過ごすことも多いです。そうした患者に対し、一人ではないことを示す目的でも、タッチングは非常に高い効果が期待できるケアなのです。

また、タッチングを行う時は基本的に、力を入れずにゆっくりと行うことが重要です。背中をさする場合も力を入れては痛みを感じてしまい、うまくコミュニケーションを取れません。言葉かけと同じように、相手に合わせた適度な力加減で行うことでタッチングの効果が発揮されるのです。上手に取り入れると、非常に効果的な方法といえるでしょう。